トピックス

PSA高値=前立腺がんとは限らない!?

前立腺がんは高齢者に多いがんであり、わが国では2006年の罹患数は年間約4万2000人で男性における部位別発生順位の第4位、また2009年の死亡数は約1万人で男性における死亡順位の第6位でした。また2020 年には肺癌に次いで 2 番目の罹患数になると予測されています。

前立腺がんは前立腺肥大症と違い、症状が現れにくいのが特徴です。そして、おしっこの出がおかしいなどの症状が現れたときにはがんが相当進行していることを示しています。そのため、発見が遅れて進行がんの状態で見つかることも珍しくないため、近年では50歳以降の方には地域ごとにPSA検診を推奨されているケースが多くなりました。
ただし、PSA値が高いからといって100%前立腺がんであるというわけではありません。なぜなら、PSA値はさまざまな条件や環境に影響されて上昇してしまうため、がんではないのに高い値が出てしまうことがあるからです。
前立腺がんかどうかは、血液検査、生検やMRI検査によって分かります。PSA値が高く出てしまった方は、まずは当院にご相談ください。

尿もれの主なタイプ

腹圧性尿失禁

出産歴のある女性に多く見られ、尿道括約筋の締まりが弱いことが原因です。まずは骨盤底筋体操で随意筋である尿道括約筋を鍛えることで改善を図っていきます。補助的に膀胱を弛緩させやすくする薬を投与することがありますが、上記の方法で改善しない場合には手術療法で対応することになります。

切迫性尿失禁

膀胱の知覚が過敏になり、少量の尿が貯まっただけですぐに尿意をもよおし我慢できなくなり、トイレに行くまでに間に合わず失禁してしまう状態です。膀胱の知覚を鈍麻にし、排尿筋を弛緩させる内服薬を服用することで症状を緩和させていきます。

いつ流性尿失禁

脳脊髄疾患や末梢神経である骨盤神経の障害により、膀胱の知覚障害や収縮力障害が起こり、大量の尿が膀胱内に貯留し失禁してしまう状態です。ほとんどが上記に述べた神経疾患が基礎にあるので、まずは神経疾患の治療を行い、膀胱の収縮力を強める薬や尿道の抵抗を軽減させる薬を併用します。それでも残尿が減らない場合には自己導尿や膀胱尿道カテーテルを留置することで腎機能を守ります。

混合性尿失禁

上記の切迫性と腹圧性を併せ持つ尿失禁の状態です。治療は服薬と骨盤庭筋体操を行います。

膀胱炎の症状や治療法とは?気になることは泌尿器科で相談を

若い女性がかかりやすく、なかなか人にも相談しづらい病気の1つである膀胱炎。しかし、過去の統計では実に5人に1人もの女性が膀胱炎を経験しているそう。トイレを我慢すると膀胱炎になるとよく言われるが、膀胱炎とはいったいどのような病気なのだろうか。女性が通いやすいクリニックをめざす「すがわら泌尿器科・内科」の菅原草院長に、そのメカニズムや泌尿器科を受診するメリットなど伺った。 (取材日2015年11月19日)

治療前後に行う精密検査で隠れた病気も見逃さない。迅速かつ的確な診断が、泌尿器科受診のメリット

Q

膀胱炎の症状について教えてください。

A

▲気になることがあれば気軽に相談を▲気になることがあれば気軽に相談を代表的な3大兆候といわれるのが、終末時の排尿痛、頻尿、残尿感。一般的に、膀胱炎は初期症状が現れ始めてから、半日〜1日で症状が強くなり、来院する方がほとんどです。それだけ急性の病気で、女性にとって耐え難い不快感を覚える病気といえるでしょう。また、風邪を引いた後やストレス過多の時は、菌に対する抵抗力が低く、膀胱炎にもなりやすい傾向にあります。特に、長い間トイレを我慢するサービス業の方は注意が必要です。トイレを我慢すると、膀胱の中に入り込んだ菌もそこに留まり続けるため、繁殖しやすくなります。「最近、疲れているな」と思う時こそ、水やお茶をたくさん飲みたくさん排尿して、膀胱の中を常に新しい尿で入れ換える。という意識が大切です。▲気になることがあれば気軽に相談を▲気になることがあれば気軽に相談を

Q

女性がなりやすいのはなぜですか?

A

▲模型を使って病気のメカニズムをわかりやすく説明▲模型を使って病気のメカニズムをわかりやすく説明発症の原因となる菌は、8割以上が大腸菌といわれています。女性の尿道は、短くて直線的な形状をしていて、さらに肛門と位置が近いため、菌が膀胱まで侵入しやすいのです。当院ではいつも模型を使ってご説明させていただくのですが、男性はたとえ尿道から菌が侵入しても、膀胱までの距離が長く蛇行しているため、膀胱炎にはほとんどなりません。しかし、女性は尿道に入った菌がすぐに膀胱へ到達してしまうため、どうしても発症しやすくなります。とはいえ、女性だけが泌尿器の疾患にかかりやすいかといえばそうではなく、男性は尿道炎や前立腺炎など別の病気になりやすく、女性は尿道炎にはなりにくい特徴があります。▲模型を使って病気のメカニズムをわかりやすく説明▲模型を使って病気のメカニズムをわかりやすく説明

Q

悪化するとどうなるのでしょうか?

A

▲緊張して訪れる患者を笑顔で迎える菅原院長▲緊張して訪れる患者を笑顔で迎える菅原院長本来、膀胱炎は熱が出ない病気です。しかし、あまりに長い間治療せずにいると、ある日突然発熱したり背中の痛みが出ることがあります。これは、膀胱炎が進行して「逆行性感染」を起こしている証拠。逆行性感染とは、膀胱と腎臓をつなぐ尿管内に細菌が移動し、急性腎盂腎炎(じんうじんえん)を発症してしまいます。腎臓に菌の巣が作られてしまった状態です。管腔臓器(体の外と接点のある臓器)である膀胱の中で菌が繁殖しても熱は出ないのですが、実質臓器(体の外と接点のない臓器)である腎臓に菌が巣を作ってしまうと熱が出ます。こうなると、内服の抗生剤だけでは治療ができません。点滴を打ったり、ひどい時は入院による治療が必要になります。たかが膀胱炎、されど膀胱炎です。▲緊張して訪れる患者を笑顔で迎える菅原院長▲緊張して訪れる患者を笑顔で迎える菅原院長

Q

どのような治療方法がありますか?

A

▲わからないことは聞き流さず、そのつど質問を▲わからないことは聞き流さず、そのつど質問を一般的な急性膀胱炎は感染症ですから、抗生剤を飲めば比較的すぐに治ります。薬の処方には、よほど特殊な症状でもない限り触診はありませんから、安心していらしていただきたいです。また、もし尿検査をして白血球が見つからなかった場合は、「過活動膀胱」である可能性があります。名前の通り、膀胱の活動が活発になりすぎる病気で、頻尿や尿意の亢進はありますが、痛みはありません。これには膀胱の筋肉を伸展しやすくする薬などを処方して、膀胱の働きを抑えていきます。ただ、過活動膀胱は体質のようなもので、急性膀胱炎のように薬を飲んでも完治はしません。生活習慣病のように、病気と上手に付き合いながら生活する方法をアドバイスさせていただきます。▲わからないことは聞き流さず、そのつど質問を▲わからないことは聞き流さず、そのつど質問を

Q

泌尿器科で診てもらうことのメリットは何ですか?

A

▲尿沈渣を詳しく見るための顕微鏡▲尿沈渣を詳しく見るための顕微鏡膀胱の病気には、見落としてはいけない重大な疾患があります。それが「膀胱がん」の一種である、膀胱の粘膜内にがんのできる「上皮内がん」。通常の膀胱がんは、血尿を伴うものの痛みがないのですが、これには残尿感や排尿痛など膀胱炎に似た症状が出ます。また、通常の膀胱がんなら超音波で凹凸が確認できるのに対し、上皮内がんは粘膜内にがんができるため、超音波には映りません。泌尿器科以外の診療科では、抗生剤の処方はできても、尿の精密検査は行わない場合が多く、その他の病気を見落としてしまう可能性も。泌尿器科では、必ず尿の中の成分を分離させて顕微鏡で細かくチェックする精密検査・尿沈渣(にょうちんさ)を行います。治療開始時と終了時の2回尿検査を行い、尿の成分に異常がないかを入念にチェックします。抗生剤を内服し、尿中の白血球は消失しても、赤血球が残る場合は要注意。必ず尿の細胞診を検査して、悪性細胞が出現していないか、確認します。明らかな膀胱炎症状だったとしても、万が一に備えた精密検査を同時に受けられるのが、泌尿器科を受診する最大のメリットといえるでしょう。 ▲尿沈渣を詳しく見るための顕微鏡▲尿沈渣を詳しく見るための顕微鏡

ドクターからのメッセージ

菅原 草院長

水分を摂ることは、膀胱炎の予防になるだけでなく、血液サラサラ効果で心筋梗塞や脳梗塞を予防したり、お肌の健康状態を保つことにもつながります。普段から水分摂取を意識し、体にいい習慣を身につけていきましょう。また、不潔な性交渉によって膀胱炎を発症するケースが多く見られます。シャワー浴や入浴を心がけ、清潔な性生活を送っていただきたいと思います。膀胱炎に限らず、寝不足やストレス過多が続く毎日は病気の元です。ぐっすり眠る日をつくるなどして、ご自分の体を労ってあげてください。そして、もし排尿時に違和感を覚えたら、我慢せずにすぐ泌尿器科へ。私たち医師は、皆さんの不快感が少しでも早く解消されるよう力を尽くします。

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