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包茎手術後の修正を行った2例

包茎手術は、通常美容クリニックなどで自由診療で行われているケースが大多数かと思われます。ただ昨今、”直美(ナオミではなくチョクビ)”と呼ばれる新しい概念が生まれ、世間をにぎわせておりますね。
今回、他院で包茎手術を施行したにも関わらず、術後の仕上がりに疑問を抱いた患者さんが当院を訪れた2例を紹介します。
一例目は、30台の男性で、2か月前に某大手美容クリニックで包茎手術を施行するも、包皮がツートンカラーでなおかつ左右の包皮の長さがアンバランスで、創部の膨らみが気なるとの事で当院受診されました。料金は定価45万円をセールで25万円であったとのことでした。
初診時の創部は手術後にも関わらず、余剰包皮がまだだいぶ余っている状態で、亀頭に包皮がかぶさっている状態でした。また、写真の様に白色の内板がたくさん余っている状態で、外板との境界がはっきりしており、縫合ラインがしっかりわかる状態でした。


【用手的に亀頭に被っている包皮を引き延ばしているところ。内板と外板のツートンカラーが目立ちます】

包皮全体は特に傷跡も汚いわけでは無かったので、改めて当院で修正手術をお引き受けすることにしました。ただし、患者さんには料金設定はイニシャル手術も、今回の修正手術も一律11万円がかかってしまう事をお伝えしたところ、”術後の修正手術はなかなか受けてもらえなかったので、やって頂けるだけでうれしいです。金額に関しては異論はない”との事でした。


【手術直後:内板は縫い代分のみ残した状態で外板と縫合。亀頭直下に縫合ラインを持ってきました】

ツートンカラーの原因となる内板を極力残さないように、縫い代が残る程度に切除し、亀頭直下に縫合ラインが来るように縫合しました。術後の仕上がりも良好で、患者さんも満足して卒業されました。


【術後2か月後の創部の仕上がり。今後も時間が経つにつれてさらに傷跡は目立たなくなっていきます】

もう一方は60台の男性で、1か月前に嵌頓包茎で美容クリニックではなく一般病院を受診。その後、入院して全身麻酔で手術を施行されるも、手術前後であまり変化が無く疑問に思って当院を受診されました。


【初診時;包皮0時方向を背面切開した状態と考えられます。】


【初診時:6時方向に包皮輪の狭窄部位を認め、ここで嵌頓が取り切れておらず、リンパ浮腫により包皮がむくんでいる状態】

術後の創部は、あまりきれいな状態とは言えず、切開創を見る限り、0時方向の背面切開術しか行っておらず、6時方向の包皮輪の狭窄は解除されていないがために、リンパ浮腫が取れず包皮が浮腫んだ状態となっていました。退院後も変わらない状況に、執刀医であった医師の指導医に相談するも様子を見るようにの一点張りで何も対応をしてもらえなかったとの事でした。
背面切開であれば局麻下で済むはずなのに、全身麻酔で入院までしたのならせめて環状切除術まで施行していればこんな状態にはならなかったであろうに・・・。
結局当院で局麻下に嵌頓部位を含めた環状切除術を施行する事になりました。


【手術直後:0時方向】


【手術直後:6時方向 包皮の狭窄部位は除去され、浮腫みも消失しました。】

料金は自費診療で11万円です。当院は環状切除術においては真性も仮性包茎も一律11万円となります。こういった、トラブル症例でも一律の金額で行っております。2例とも1回の手術で終えられていれば、二重に金額がかからなかったのにほんとに不運でした。
あ、トラブル症例は基本受けたくないので、初回の手術を歓迎したします!!
当院で手術後は経過良好で過ごされている様なので、一安心ですね。
美容クリニックで担当された1例目の患者さんは、どうやら執刀医は形成外科専門医であったとの事。そして、2例目は一般病院ですので、私と同じ泌尿器科医が執刀という事になります。執刀医が果たして泌尿器科専門医であったかはわかりませんが、前立ちで指導医が付いていたとなると・・・・。どうなんでしょう??一概に“直美Dr”だけを批判する事はできませんよね?
結局は執刀する医師の技量によるもので、一方的に”直美”を目の敵にしてはいけませんよね。