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DISEASE

腎がん

こんな症状はありませんか?~進行腎がんの自覚症状~

  • 血尿が出ている(肉眼的血尿)
  • 発熱(腫瘍熱)
  • 腰背部痛
  • 腹部腫瘤触知
  • など

腎がんは早期の段階でなかなか症状が現れないことも多いのが特徴ですが、腎がんも該当します。癌が進行してしまうことで、上記のような症状が現れてきます。がん細胞が血管の内部を進んでいくこともあり、時には腎臓から心臓に達することもあるのです。(下大静脈浸潤から右心房への浸潤)

腎がんは(他にも、腎臓がん・腎細胞がんとも言われます)、腎臓の実質に存在する細胞が、がん化することが主な原因だと考えられています。原因は後述しますが、遺伝子要因以外にも危険因子は存在します。

腎がんとは

また、腎がんには組織型で分類するといくつか種類があります。初期の段階から正確にどのがんタイプかを判断することが重要になります。ちなみに、腎盂がんは、尿路上皮という尿路を構成する粘膜から発生するがんであり全く腎がんとは性質が違うため、腎がんの中には含まれません。


【淡明細胞型腎細胞(たんめいさいぼうがたじんさいぼう)がん】
非常に件数が多いがんで、全体の75-85%を占めています。一般的に腎がんとはこのタイプを指します。

【乳頭状腎細胞(にゅうとうじょうじんさいぼう)がん】
全体の10-15%を占めるがんです。
淡明細胞型腎細胞癌より予後が良いと報告されています。

【嫌色素性腎細胞(けんしきそせいじんさいぼう)がん】
約4-6%を占めます。
予後は淡明型腎細胞癌と同等であると報告されています。

【粘液管状紡錘細胞型腎細胞(ぼうすいさいぼうがたじんさいぼう)がん】
・近年報告された悪性度の低い腎細胞がんです。女性に多い(4:1)
・しかし、肉腫様変化が起こることが報告されています。

【肉腫様腎細胞(にくしゅようじんさいぼう)がん】
・約5%を占めています
・極めて悪性の臨床経過をとります。

【集合管(しゅうごうかん)がん・ベリニ管(かん)がん】
・最も稀な亜型腎細胞がんで極めて悪性です。
・若年者に多く、(27-54歳)、発生に性差は見られません。
・腎癌中に占める比率は1%以下です。


■腎がんの疫学
腎細胞がんは年間発症数が約1万人であり、ヒトがん種の中では発生率が中等度のがん種です。腎細胞がんの年齢調整罹患率は2003年の腎がん研究会の調査によると人口10万人に対して男8.2、女3.7であったと報告されています。腎がんの発症頻度は欧米、特に北欧に高く、日本を含むアジアでは発症頻度は比較的低いとされています。
腎細胞がんはWHO分類では、淡明細胞癌が約80%を占め、次に乳頭状腎細胞がんが10%を占め、嫌色素性腎細胞がんは5%以下といわれています。

腎がんの発症原因

腎がんは、肥満・喫煙・高血圧などの要因のほか、フォン・ヒッペル・リンドウ(VHL)病やバート・ホッグ・デュベ(BHD)症候群などの遺伝子の問題が挙げられます。さらに、透析患者は一般の方に比べて、腎がんの発症確率が十数倍高くなるという研究もあります。ACDK(多嚢胞化萎縮腎)は腎不全進行後に嚢胞が両側腎に発生した病態を示します。3年以上経過した透析患者の75%にACDK(多嚢胞化腎萎縮)は認められています。

透析期間に相関して腫瘍頻度は増加するようです。

腎がんの検査・診断方法

腎細胞がんの50%以上の症例は、他の疾患診断の目的で行われた画像診断により偶発的に発見される症例や無症状で診断されています。
【画像検査】
腎がんの早期診断には、腹部超音波検査が一般的で、造影CT検査で確定診断されます。近年ではダイナミック造影CTが最も診断率が高いと考えられています。
※当院にはCT機器はございませんので、連携医療機関に適切にご紹介いたします。

【血液検査・尿検査】
初期段階の場合、尿検査や血液検査では異常が出ないことが多く、早期発見の方法としては最適ではありません。進行したがんがある場合、貧血または多血症、高血圧(腫瘍による腎動脈狭窄、腎動静脈瘻などによる腎虚血に誘発されるレニン産生による二次的なもの)炎症反応上昇、高カルシウム血症、低タンパク血症などが結果として現れます。

【生検(組織検査)】
腎がんの場合、基本的には生検は行わず、画像診断で確定診断することがほとんどです。
小径腎がんの場合には核出術や部分切除することで、腎を温存し、根治と組織診断の両者を兼ね備えることもあります。

腎がんの治療方法

腎がんの治療は、三つの方法があります。癌の進行状況や患者さんの体力コンディションなどの情報から、最適な治療手段を選んだ結果医師から提案されることになります。

① 外科的手術療法
癌が発症している箇所である、腎臓とその周辺の副腎を完全に取り除いてしまうこと(根治的腎摘除術)で、根本から原因を排除します。近年は、腎臓の機能を残したいため、まだ小さながん(小径腎がん)であれば、腎臓の一部切除(腎部分切除術、核出術)を選択するケースも増えています。腎臓を温存する事は非常に重要で、腎摘除後に対側の腎臓一つのみになってしまった場合、CKD(慢性腎臓病)を発症するリスクをはらんでおり、生命予後にも関係してくるという報告もあります。

② 放射線療法
腎がんは放射線が効きにくいことが特徴です。従って、根治目的ではなく、症状緩和や合併症の併発を防止するための姑息的治療のために実施することがあります。また、ビスフォスフォネート製剤と放射線照射の併用による骨転移の除痛効果の増強が報告されています。脳に転移した場合には、ガンマナイフという特殊な放射線治療を行うこともあります。

③ 薬物療法
手術だけで治せないものや、手術できないケースでは薬物療法が選択されます。腎がんは、以前から殺細胞性の抗がん剤に抵抗性があり、長い間免疫療法(インターフェロンやインターロイキン)が行われてきましたが、効果は今一つでした。その後2008年ごろに、分子標的薬と呼ばれる新タイプの抗がん剤が発明され、治療法が大きく変わりました。

現在では、免疫チェックポイント阻害剤が使えるようになったため、免疫療法が再び主流になっています。


■腎実質良性腫瘍
腎血管筋脂肪腫(AML;じんけっかんきんしぼうしゅ)
・頻度および臨床像から、最も重要な腎実質性良性腫瘍である。頻度は0.13-1.5%とされ、非常に小径のものを含めれば、決して珍しい腫瘍ではありません。実際に検診で腫瘍が見つかり、精査目的で受診されるケースでは、腎細胞がんは非常にまれで、この腎血管筋脂肪腫であることが多い印象です。腫瘍内に様々な割合で脂肪、平滑筋、血管を含む良性腫瘍です。散発性と遺伝性があり、本疾患のおよそ20-30%に結節性硬化症を認め、逆に結節性硬化症の50%に本疾患が認められると報告されています。結節性硬化症では、若年発症、両側性、腫瘍径が大きい、急速な増大、有症状になりやすいなどの特徴があります。急速に増大するケースでは腫瘍の破裂による出血性ショックがあります。出血のリスクは腫瘍径と相関しており、cut-off値は4cmが臨床上よく使われています。
他、コンコサイトーマ、腺腫、後腎性腺腫などがあります。


■当院へのご受診を検討されている方へ

当院は腎がんの可能性も考えた多角的な診察・検査を行っています。万が一の腎がんの可能性を視野に入れながらの診察は、泌尿器科専門医にしかできません。

必要であれば、すぐに適切な病院へご紹介ができるように、検査・治療にベストを尽くしております。気になる症状・不安な違和感があればまずは当院で一度検査をしてみることをおススメいたします!

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文責
神奈川県横浜市港北区綱島
すがわら泌尿器科・内科クリニック
院長:菅原 草