梅毒
このような症状は梅毒かもしれません
- ・性器、口、肛門周囲にしこりやただれがある
- ・手のひらや足の裏、体に赤い発疹が出た
- ・痛みの少ない潰瘍ができた
- ・パートナーが梅毒と診断された
- ・過去に梅毒と診断されたことがある
- ・性感染症が心配な行為があった
- ・結婚前、妊活前に性感染症を確認したい
- ・ブライダルチェックを受けたい
- ・クラミジアや淋菌、マイコプラズマ、ウレアプラズマなど、他の性感染症もまとめて調べたい
- など
梅毒は、症状がない時期があるため、「今は何もないから大丈夫」とは言い切れません。少しでも不安がある場合には、早めに検査を受けることが安心につながります。
■梅毒の症状
梅毒の症状は、感染してからの時期によって変化します。ただし、すべての方が典型的な経過をたどるわけではありません。症状が軽い場合や、まったく気づかないまま進行する場合もあります。
①第1期梅毒
感染から数週間ほど経過すると、感染した部位にしこり(初期硬結)やただれ、潰瘍(硬性下疳)のような症状が現れることがあります。男性では亀頭、包皮、陰茎、女性では外陰部や膣周囲にみられることがあります。オーラルセックスによって口唇や口腔内、アナルセックスによって肛門周囲に症状が出ることもあります。
この時期の特徴として、痛みが強くない、または痛みをほとんど感じないことがあります。そのため、ニキビ、擦れ、かぶれ、ヘルペス、傷などと勘違いしてしまうことも少なくありません。
また、足の付け根(鼠径部)のリンパ節が腫れることもあります。これらの症状は、治療をしなくても数週間で自然に軽快することがあります。しかし、症状が消えても梅毒が治ったわけではありません。体内では感染が続いており、次の段階へ進む可能性があります。
②第2期梅毒
第1期の症状が出てからしばらく経つと、梅毒トレポネーマが血液を通じて全身に広がり、さまざまな症状が現れます。
代表的な症状として、手のひら、足の裏、体幹などに赤い発疹が出る「バラ疹」があります。発疹はかゆみが少ないこともあり、アレルギーや湿疹、薬疹などと間違われることがあります。
そのほか、発熱、倦怠感、のどの違和感、リンパ節の腫れ、脱毛、口の中のただれ、陰部や肛門周囲のできもの(扁平コンジローマ)などがみられる場合もあります。
第2期の症状も、自然に軽快することがあります。しかし、この時期は感染力が高い時期でもあります。症状が消えたからといって放置すると、パートナーへ感染させてしまう可能性があります。
③潜伏梅毒
梅毒の検査では陽性であるにもかかわらず、自覚症状がない状態を潜伏梅毒といいます。症状がないため、ご本人が感染に気づかないまま過ごしていることがあります。
健康診断、妊婦健診、ブライダルチェック、他の性感染症検査をきっかけに、偶然見つかることもあります。
症状がない場合でも、治療が不要という意味ではありません。感染時期や検査結果を確認し、必要に応じて治療を行うことが大切です。
④晩期梅毒
治療を受けないまま長期間経過すると、数年から数十年後に心臓、血管(大動脈解離)、脳、神経などに重い障害を起こすことがあります。現在では抗菌薬による治療が普及しているため、晩期梅毒まで進行するケースは以前より少なくなっていますが、放置してよい病気ではありません。
梅毒は早期に発見し、適切に治療すれば改善が期待できる病気です。反対に、症状が軽いからといって放置すると、感染の拡大や将来的な合併症のリスクにつながります。
梅毒とは
梅毒とは、「梅毒トレポネーマ(Treponema Pallidum)」というらせん状の細長い細菌(スピロヘータの一種)によって起こる性感染症の一つです。主に性的接触によって、性器・口・肛門などの粘膜や皮膚の小さな傷から感染します。
近年、梅毒の感染者数は全国的に増加傾向にあり、決して珍しい病気ではなくなっています。男性・女性を問わず感染する可能性があり、性器の症状だけでなく、口の中、のど、皮膚、全身の症状として現れることもあります。
梅毒で特に注意が必要なのは、症状が一時的に自然に消えることがある点です。症状がなくなったからといって治ったわけではなく、治療を受けないまま体内で感染が進行している場合があります。そのため、心当たりがある方や、気になる症状がある方は、自己判断で様子を見続けるのではなく、早めに医療機関で検査を受けることが大切です。
当院では、横浜市港北区・綱島エリアの泌尿器科・内科として、性病外来やブライダルチェックにも対応しています。梅毒を含む性感染症は、相談しにくいと感じる方も多い病気ですが、早期発見・早期治療によって改善が期待できる疾患です。不安なことがあれば、お気軽にご相談ください。
梅毒の感染経路
梅毒は、感染している方の皮膚や粘膜にある病変と直接接触することで感染します。代表的な感染経路は、ペニスと膣粘膜の接触、オーラルセックス、アナルセックスなどです。感染部位は性器だけとは限りません。口唇、口腔内、のど、肛門周囲などにも症状が出ることがあります。そのため、「性器に症状がないから大丈夫」とは言い切れません。
また、梅毒はコンドームを使用することで感染リスクを下げることができますが、コンドームで覆われていない皮膚や粘膜に病変がある場合には、感染を完全に防げないことがあります。
妊娠中の女性が梅毒に感染している場合、胎盤を通じて赤ちゃんに感染することがあります。これを先天梅毒といい、流産・死産・早産、赤ちゃんの重い合併症につながる可能性があります。妊娠を考えている方、結婚を予定している方、パートナーと将来の妊娠を考えている方にとっても、梅毒検査は大切な確認項目の一つです。
■梅毒と間違えやすい病気
梅毒は、他の性感染症や皮膚疾患と見分けがつきにくいことがあります。
たとえば、性器ヘルペスでは痛みを伴う水ぶくれや潰瘍が出ることがあります。尖圭コンジローマでは、性器や肛門周囲にいぼ状のできものが出ます。クラミジアや淋菌感染症では、排尿時痛、尿道の違和感、膿のような分泌物などが出ることがあります。
また、陰部のかぶれ、毛嚢炎、外傷、皮膚炎などでも、しこりや赤み、ただれのように見える場合があります。
見た目だけで梅毒かどうかを判断することは困難です。梅毒が疑われる場合は、血液検査によって確認します。気になる症状がある場合には、写真検索や市販薬で判断するのではなく、医師の診察と検査を受けることをおすすめします。
梅毒の検査
梅毒の検査は、主に血液検査で行います。検査では、梅毒に感染している可能性や、現在の活動性などを確認します。
ただし、感染してすぐの時期は、検査をしても陰性となることがあります。これは、感染してから体内で抗体が作られるまでに時間がかかるためです。(約4-8週間)そのため、不安な行為の直後に検査を受けて陰性だった場合でも、完全に感染を否定できないことがあります。
症状がある場合や感染の心当たりがある場合には、受診時期や検査のタイミングについて医師にご相談ください。必要に応じて、一定期間をあけて再検査を行うことがあります。
また、梅毒に感染している方は、クラミジア、淋菌、マイコプラズマ、ウレアプラズマ、HIV、B型肝炎など、他の性感染症にも同時に感染している可能性があります。そのため、状況に応じて複数の性感染症検査をまとめて行うこともあります。
当院では、性病外来やブライダルチェックとして、性感染症に関する検査のご相談に対応しています。ご自身の症状だけでなく、パートナーへの感染が心配な方、結婚前や妊活前に確認しておきたい方もご相談ください。
梅毒の治療方法
治療方法や期間は、感染してからの時期、症状の有無、検査結果、過去の治療歴などによって異なります。自己判断で薬を中断したり、症状が消えたからといって治療をやめたりすると、十分な治療効果が得られない可能性があります。
また、治療後は検査値の推移を確認するため、一定期間の経過観察が必要です。治療を受けた後に症状がなくなっても、医師の指示に従って再検査を受けることが大切です。
梅毒は一度治療しても、免疫がついて二度とかからなくなる病気ではありません。治療後も、感染の機会があれば再感染する可能性があります。治療はご本人だけでなく、パートナーの検査・治療も重要です。
■パートナーも検査が必要です
梅毒と診断された場合、ご本人だけでなく、性的接触のあったパートナーも感染している可能性があります。
ご本人が治療を受けても、パートナーが感染したままであれば、再び感染することがあります。(ピンポン感染)また、パートナーに症状がなくても、検査で陽性となる場合があります。
性感染症の治療では、「自分だけ治す」のではなく、パートナーと一緒に確認することが重要です。伝えにくい内容ではありますが、将来的な健康や妊娠への影響を防ぐためにも、必要な検査と治療を受けることをおすすめします。
■梅毒を予防するために
梅毒の予防では、性的接触の際にコンドームを使用することが大切です。ただし、コンドームで覆われていない部分に病変がある場合には感染する可能性があるため、完全に防げるわけではありません。よく、コンドームをしていたから大丈夫と自信をもっている方がいらっしゃいますが、ペニスを膣内にインサートする直前でコンドームを着けても時すでに遅しです。前戯の段階で、オーラルセックスですでに感染は成立しているからです。
陰部や口、肛門周囲にしこり、ただれ、発疹、違和感がある場合には、性的接触を控え、早めに医療機関を受診しましょう。
また、不特定多数との性的接触がある方、パートナーが変わった方、妊娠を考えている方、結婚前に健康状態を確認したい方は、症状がなくても定期的な性感染症検査を検討するとよいでしょう。
梅毒を含む性感染症は、「症状が出てから受診する」だけでなく、「不安なタイミングで確認する」ことも大切です。
■当院での梅毒・性感染症のご相談
すがわら泌尿器科・内科では、男性泌尿器科、女性泌尿器科、性病外来、ブライダルチェックに対応しています。
当院は、日本泌尿器科学会専門医・指導医である院長が、患者さんの症状や検査結果に応じて、必要な検査・治療をご提案いたします。泌尿器科と内科の両面から診療を行っているため、性器や排尿に関する症状だけでなく、発熱、倦怠感、皮膚症状、全身状態も踏まえて診察いたします。
性感染症は、恥ずかしさや不安から受診をためらってしまう方も多い病気です。しかし、梅毒は早期に見つけて治療することで改善が期待できます。また、パートナーや将来の妊娠、出産の安全性を確保するためにも、早めの確認が重要です。
横浜市港北区・綱島周辺で梅毒検査や性感染症検査をご希望の方、ブライダルチェックとして性感染症を確認したい方は、当院までご相談ください。
当院では、A・Bプランにて梅毒の検査を承っております。
■梅毒についてのよくある質問
Q.梅毒は自然に治りますか?
症状が自然に消えることはありますが、治ったわけではありません。体内に病原体が残り、進行したり、パートナーへ感染させたりする可能性があります。梅毒が疑われる場合は、検査と治療が必要です。
Q.痛みがないできものでも梅毒の可能性はありますか?
あります。梅毒の初期症状では、性器や口、肛門周囲に痛みの少ないしこりや潰瘍ができることがあります。痛くないから大丈夫とは判断できません。
Q.検査はいつ受ければよいですか?
症状がある場合は、できるだけ早めに受診してください。感染の心当たりがある場合もご相談ください。感染直後は検査で陰性になることがあるため、時期によっては再検査が必要になることがあります。(感染の機会から8週間は空けて検査する事が望ましいです)
Q.梅毒は治療すれば完治しますか?
早期に適切な抗菌薬治療を受けることで、治癒が期待できます。ただし、治療後も検査値の経過確認が必要です。また、治療後も再感染する可能性があるため、予防とパートナーの検査も重要です。
Q.パートナーに症状がなければ検査しなくてもよいですか?
症状がなくても感染している場合があります。ご本人が梅毒と診断された場合や感染の可能性がある場合は、パートナーも検査を受けることをおすすめします。
梅毒は痛みを感じる事がほぼないため放置され、また感染の自覚がないため、まん延してしまう恐ろしい病原菌と言えます。
